10月12日(土)、北海道下川町・下川町公民館にて『しもかわ森喜劇』が上演され、吉田裕、中條健一、すっちー、ヤンシー&マリコンヌ(松浦真也、森田まりこ)、下川町住みます芸人のゴールデンルーズ、つちふまズと下川町のみなさん40名が出演しました。

2018年7月に「SDGsの推進における包括連携協定」を結び、「プロジェクト“下川町株式会社”」をスタートさせた下川町と吉本興業株式会社(以下、吉本興業)。そんな両者が、下川町の魅力を高め、発信し、「笑いで町おこし」を図るための新たな取り組みとしてチャレンジしたのが、吉本興業の代名詞でもある新喜劇を下川町民によって作り上げる「made in 下川町」の新喜劇です。

豊富な森林資源を活かしてまちづくりを進めている町にちなみ、「しもかわ森喜劇」と名づけられた本公演は、出演はもちろん、セットや衣装の制作に始まり、公演までの一連の制作を下川町民が行うという画期的なもの。町民みんなで作り上げ、「笑い」を通してたくさんの人とつながることで町をもっと盛り上げたいという町民の思いが込められたプロジェクトです。

今年の6月にスタートしたクラウドファンディングも無事目標金額を達成し、7月末にはオーディションで下川町民の劇団員およびスタッフが決定。劇団員40名、スタッフ60名、合わせて100名もの町民のみなさんが参加してくださり、準備や稽古に数カ月をかけ、この日を迎えることとなりました。
 

クラウドファンディングページ画面

前日、当日と通し稽古をしたしもかわ森喜劇の劇団員のみなさん。すっちーと中條は当日の稽古からの参加となるため、それまでは町民の方が代役を務めます。一方、この数カ月の間に何度も下川町を訪れていた吉田は、稽古で緊張してしまい、セリフが飛んだり抜けたりした劇団員にもアドリブでツッコミを入れるなどの助け舟を出しながら、稽古はスムーズに進行しました。

下川町役場の方が「公民館にこんなに人が入ってるのを見たことがない」と目をみはるほど満員御礼の客席の前に、まずはつちふまズ、ゴールデンルーズが登場し、「しもかわ」「最高!」のコール&レスポンスなどで会場の空気を温めます。続いて谷町長と吉本興業・羽根田取締役より挨拶が行われ、会場のお客さんが改めて下川町と吉本興業がどのような取り組みを一緒にしてきたのか理解を深めたあとは、いよいよ「しもかわ森喜劇」本番です!
 

“町民の和のシンボル”である万里長城のメモリアルゲート前にあるうどん屋屋台の大将(吉田裕)を中心に物語は展開。

大阪からの移住者である大将夫婦が、町民と移住者の間の垣根をなくそうと町の人みんなでお芝居をやろうと計画し、オーディションをして出演者を決める……という、現実の「しもかわ森喜劇」とよく似た物語が織り込まれた、まるで入れ子のような構造になっているストーリーが繰り広げられます。
 

子どもたちが個性豊かな大将の似顔絵を描いて大将にツッコまれたり、ダンスを披露したりと大活躍の中、負けじと大人たちも歌や人文字など、オーディションのシーンでは独特な自己アピールを披露。特に町民・田中さんによる体を張ったパチパチパンチソックリのギャグ、“グルグルパンチ”はかなりの盛り上がりを見せていました。また、急きょ参加となったヤンシー&マリコンヌもオーディション参加者として登場。サプライズ出演にもかかわらず大歓声で迎えられ、得意のリンボーダンスを披露していました。
 

 

しかし、やはりいちばんの人気者は登場するたびに大歓声があがっていたすち子。見せ場である乳首ドリルのシーンでは、舞台の小道具だった本物の電動ドリルを使おうとしたり、電動ドリルにフランスパンを刺してドリルしようとしたりとやりたい放題で大爆笑をさらいます。
 

下川町出身のスキージャンプ選手・伊藤有希も特別ゲスト出演し、さらに谷町長やしもりんまで登場するなど、下川町のオールスターが勢ぞろいした感のある『しもかわ森喜劇』は、大盛況のうちに幕を閉じました。
 

下川町出身のスキージャンプ選手・伊藤有希さん
 

谷町長とマスコットキャラクター「しもりん」
 

「終わってホッとしました。でも、すごくいい経験をさせてもらいましたし、機会があったらまたやりたいです」と話す吉田裕をはじめ、新喜劇メンバーも口々に「町民のみなさんの完成度が高かったですね。『あぁ、新喜劇っていいなぁ、みんなでひとつになれるっていいな』と思いました」(すっちー)、「僕のミスまでフォローしてもらって……、僕らももっと稽古したほうがええんちゃう?」(中條)、「本気度が伝わってきて、僕らもがんばらなあかんなって思いました。初心に返りました」(松浦)、「急に来た私たちをめっちゃ温かく迎えてくれはって、嬉しかったです。胸がおっぱいに……、いや、いっぱいになりました(笑)」(森田)などと、感慨深げに語っていました。

谷町長も「イベントに欠かせない3つのT(楽しい、タメになる、トクをした)がそろった、とてもいいイベントになったと思いますし、感動するところがいっぱいありました!」と笑顔でコメントを寄せる中、本公演のプロジェクトリーダーを務めた下川町役場・佐藤将平氏と、脚本・演出を務めた高畠清氏の両氏に公演直後の率直な感想を伺いました。
 

写真中央が下川町役場・佐藤将平氏、前列左が脚本・演出を務めた高畠清氏

高畠氏が「ホッとしました。あとは、お客さんがこんなに喜んでくれてよかったな、って」と笑顔で話すと、佐藤氏は「長かった……」と感慨深げにポツリ。

最初は町民の応募も少なく苦戦したそうで、「頼み込んだりもしてたんですけど、高畠先生が入って稽古していくうちにどんどん町民のみなさんの方から『手伝いたい』って声を上げてくれるようになって……。“笑いで町おこし”ってこういうことなのかなって感じました」と振り返ります。

高畠氏はのべ30日間ほど滞在していたそうで「みなさんの意欲も高かったし、僕もせっかくいるんだからと思ってたくさん練習しました。そのぶん完成度も上がりましたし、みなさんが楽しんで稽古されてるのが伝わってきたので、僕も嬉しかったです」と、本番だけでなく稽古期間中も町民のみなさんが笑いを通して楽しくすごしていたことを明かします。

 芸人の練習参加は限られているため、なかなか全体像が見えないなどの苦労がありつつも、「ひととおりセットや衣装がそろって形になったものを見たときはグッときました」(佐藤)、「みんなが稽古終わり、笑顔で帰っていくのを見るときがいちばん嬉しかった」(高畠)と、それぞれ印象深かった思い出を振り返っていました。
 

 

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